文明は如何にして拡大し、世界はいかにして征服されるか?「シヴィライゼーション」と「銃・病原菌・鉄」

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海外ロングセラータイトル「銃・病原菌・鉄」とビデオゲーム「シヴィライゼーション」ミックス感想と考察

 現代世界の成立において、結局のところ西洋文明・それからアメリカが切り開いてきたものが大抵の方法論を形作り、世界に広げてきた。しかし逆に見れば、ではなぜ他の優れた文明ではなく、西洋文明のみが世界に拡大していき覇権を握ることができたのだろうか?

 今日の発展した文明の中でも、大昔からの生活様式から変わらないニューギニアへのフィールドワークを行ってきたジャレド・ダイアモンドが現地の文化と人間と接する中でそうした疑問を持つに至り、西洋文明だけがいかに世界的に拡大するに至ったのかを考察した成果として「銃・病原菌・鉄」という本にした。

 ではいかにして西洋文明だけが世界的に拡大することが可能だったのか?の考察の軸とはタイトル通りの銃や鉄の生産による軍事力から、ヨーロッパの人間が耐性を備えている病原菌の媒介によって、耐性のない現地の人間が感染してしまうことなど植民地支配にアドバンテージがあったことに加え、植民地にした後での牧畜・農耕が可能な地域や、アメリカやアフリカ大陸の南北への広がりと比較してユーラシア大陸の東西の広がりの大きさという地理的要因などが大きく語られている。

 そしてなぜニューギニアなど文明の栄えた今日でも旧来からの生活を続けている国があるのかというと、その地域では西洋の方法による牧畜や農耕によるコロニー化がとてもやりにくい場所だった、ということから植民地に出来なかったという。また、同じユーラシアにて大国となっていた中国がなぜ拡大しなかったのかと言うのを、むしろ中国は権力が一極にある強固な社会体制であるゆえに流動が無かったためだと考察している。

 さて西欧文明的なものの先端と言っていいビデオゲームでさらにそういう文明・文化の発達と侵略といった歴史をシミュレートしたものと見える「シヴィライゼーション」などを遊んでいるとその勝利の目的が単なる他国を侵略して征服することだけではなく文化的・経済的な勝利というのが本作のルールの特徴なのだが、このゲームデザインとその目的はまさに西欧文明発の拡大の最終的な勝利の形だ。

 そこには西欧文明のアドバンテージである「銃・病原菌・鉄」という象徴的なアドバンテージから地理的なアドバンテージを無視して、クレオパトラからガンジー、徳川家康などが同じルールの上で闘うことなった世界の場合どうなるのだろうか?そこでは奇怪に面白い展開を見せるのだ。すなわちガンジーが勝利のために核を開発しリンカーンの都市を攻撃し、クレオパトラがローマ皇帝たちに戦闘機で爆撃を行うという光景や、アフリカの族長が世界銀行を設立し経済的な勝利を上げるという凄まじい世界となり、全ての国がこの現代世界のルールに乗っ取り競争させるグローバリゼーションというものを強烈に戯画化させたものに映る。というよりそれはオレの選んだ偉人のゲームプレイの成果なんだけど。(みんなやってるはず。)

 というわけで西洋文明史観と言うのがあったりまえながらあまりにも強いわけで、「銃・病原菌・鉄」なんかを読みながらその思考方法や歴史の結果まで含めてどうしてか「シヴィライゼーション」を想起するに至り、様々なゲームのジャンルがあるがなんにしても歴史・軍事・経済といったテーマのシミュレーションほどに向こうのロジカルな意識を感じるものはない。

 オレがどっかで見たいのは曼荼羅うんぬんから世界構築がスタートするスタートアジアの仏教など宗教観満載のシミュレーションとか、現実から屈辱を受けた狂人が歴史を覆すために偽史の帝国をつくりテロリズムを行うみたいな、つまりバイオショックインフィニットのカムストックが主人公のコロンビア発展シミュレーションみたいなものという。いや書きながら前者にはゴッドゲームといって「ポピュラス」があり、アジア世界のシミュレーションのルールといえば「カオスシード」などあったのに気付いた・・・
 

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