「スラッシュアクション」仮説の歴史・最終章 海外勢そしてプラチナゲームス、10年が作り上げた日本のゲームの光景

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・スラッシュアクション仮設の歴史 序章・誕生と発展編

・第2章・かつてのシリーズ復活とジャンル追従編

・第3章・独立系デベロッパーによるラジカルエクスプロイテーション編

 2000年代初頭以降、PS2を中心に膨大な数のスラッシュがメジャーも独立系も問わず生みだされてきた。

 その中でいよいよ海外からも向こうの土壌を元にしたクリエイティビティと融合したスラッシュが生まれたり、そしてこのジャンルを大きく前進させた「デビルメイクライ」を生んだスタッフたちを擁するプラチナゲームスの「ベヨネッタ」などが現代のスラッシュを見せる。

 しかしその一方で、PS3・XBOX360時代でのHD機の処理能力の増加による、俗に「没入感」と称される要素を上昇させる、リアリティある映像表現やアニメーションとプレイヤーの入出力を合わせたアクションゲーム表現の進歩が海外作品より多く出現するに伴い、そうした進歩面になかなか適応できない日本のビデオゲームは気がつけばスラッシュアクションの光景が端的に示してしまっているのではいないか?というアクロバティックな仮説を搭載した、スラッシュアクション仮設の歴史最終章。


▼「ゴッドオブウォー」など海外デベロッパーはどうスラッシュを作ったか?

 日本ではこのように数多くのスラッシュが生まれてきた一方、FPS・TPSというジャンルから、現実の物理動作や人体動作アニメーションの表現への比重が高い海外からもスラッシュは出てくる。そこにはスラッシュのレスポンスに加え、向こうならではの志向が混合していっている点が見物だ。

 代表的なのはSCEサンタモニカによる「ゴッドオブウォー」シリーズだろう。本作はスラッシュの基礎メカニクスの上に向こうの文化背景から、映像演出とゲームプレイとのシームレスな結合などが表現されることなどにアメリカの独自性が絡んでいる。

 スラッシュアクションは現実のリアルな動きを超えた動きを多数行うゆえ、ある種の規律やルールから放たれた全能感を見せるものだ。なのでやたら神や悪魔や鬼といった力を背景にしているのが多く、うっかりすると中学生的全能感にも転びやすいのだがこの作品が全能感の根拠のコンセプトに置いているのはギリシャ神話の神々を主人公にした叙事詩だ。

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      ソード&サンダル映画の主人公造形の系譜を持つかに見えるクレイトス

 主人公クレイトスの全能感とはそうした神々に属し、凶暴な意思により神殺しに向かうことにある。また一方で「鬼武者」「ニンジャガイデン」が日本の時代劇映画の剣劇をモチーフとしていたように、この作品のイマジネーション元にはローマやギリシャの歴史や神話をモチーフに、ボディビルダーを主演にフィジカルを見せつけた剣闘を行うことを描く「ソード&サンダル映画」というジャンルが向こうでバックグラウンドにあるのではないかと思われる。その題材がスラッシュと繋がったんじゃないか?

 そしてCSアクションという、通常操作できるアクションから外れた特定の敵やボスへの止めのアクションによる、カットシーンとアクションとのシームレスな演出に見られる映像演出とゲームプレイの結合は向こうのAAAのビデオゲームが押し進めている方向のそれだ。
スラッシュは最適なカメラワークが今だ見つかっていないとも思うが、本作はカメラ動かせないようにステージの演出に合わせたカメラワークとなっている。それはゲームプレイとカットシーンをシームレスに繋ぐためではないか?というデザインの意識ゆえではないかと思うがどうだろうか。あの作品ではゲームプレイ画面が既にカットシーンの一つと言えるカメラワークをしている。

 また海外の指向が混合するのはそうした部分だけではない。スラッシュアクションに海外で主流のメカニクスであるGTA型オープンワールドとミックスした「プロトタイプ」シリーズなどがあるが、世界のリアリティを表現するGTA型オープンワールドに全能感のスラッシュが加わって何が生まれるか?それは大味な中学生感という。リアルな世界というコントラスト故より際立つ。

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 海外の映像とゲームプレイの結合、統一した世界観を厳密にデザインするスタンスと日本のタイトルがスラッシュにて結合したのが「ヘヴンリーソード」「エンスレイヴド」などを作り上げたイギリスのニンジャセオリーによるデビルメイクライの新作「DmC」ではないか。

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 「ゴッドオブウォー」が鬼武者やデビルメイクライのメカニックを多数採用している時点でスラッシュ自体、かなり日本が構築した(だろう)システムに海外のクリエイティヴィティが混ざり込んでいくというダイナミズムがあるし、カプコン直々に海外にヒットタイトルを任せる中でイギリス的な「トレインスポッティング」のようなキャラ造形から、ターナーの風景画のような憂鬱で壮大なリンボの風景などのクリエイティビティが混ざることで、何重にも「DmC」は興味深い作品となっている。単にダンテのキャラが改変された!名倉やないかいと貧乏くさい解釈で済ますにはあまりにも惜しい豊穣なコンテクストがある。

 とまあ海外による現実をシミュレートしようとする意思やアートワーク、映像表現の総合がスラッシュでも発揮される一方、美少女のエロをフックにするってのも何とロシアで起きていたりもするから大したものである。

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 ビキニの美少女がトレジャーハンターという「Xブレード」は局地的に話題になってたが、中身はウェルメイドな斬撃&銃撃までで終わっていた。続く続編では一気にモデリングからゲームメカニクス&デザインの進歩を見せた「ブレイズオブタイムズ」ではスラッシュに時間操作の能力を加えたゲームとなっていた。何にしても「女性が主人公は売り上げが下がる」というジンクスをより強く抱えていそうな向こうのマーケットではあるが、このエクスプロイテーションは有効だったのだろうか。

▼そして2000年代終わり・プラチナゲームス「ベヨネッタ」

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   スラッシュアクション誕生と発展、そして乱発と飽和の歴史を振り返ることでより最強さが際立つ「ベヨネッタ」

 

 以上に挙げてきたように、2000年代初頭から国内外より膨大な数のスラッシュアクションがリリースされてきた。そこでは、ハードの処理能力に任せた高速のアクションと敵の多数表示といったエポック以降、数多くの開発による参入や乱発により、前の10年を振り返れば本当にどこもかしこもスラッシュと無双だらけだった。

 
 こうした状況を振り返るに「正直、アクションゲームってそんなに進化してないんじゃないか、という思いもあるんですよね。だから、「こうやるんだ」と、「アクションゲームってこういうもんだ」というものを業界にも、ユーザーにも伝えていきたいな、という思いがあります。」神谷英樹がベヨネッタ発売前のインタビューで発言した真意もうっすら分かる気がする。

 「デビルメイクライ」から8年、スラッシュと無双が覆った2000年代ラスト、2009年リリースされた「ベヨネッタ」は、このディケイドを総括するかのようにこれまでのスラッシュアクションを構成する全ての要素が強化・混合された王者の出来であることが以上の作品群と比較することで際立つ。

 ベヨネッタの語源とはフランス語で「銃剣」を表す”bayonet”女性系接尾語を加えた名前という、まさに斬撃と銃撃が一致したゲームデザインと、エロスとバイオレンスを一致させたキャラデザインをそのまま表した形なのだ。その名の通りスラッシュアクションの4大要素が高速で回転し、それぞれを成功させることによる見返りと快楽のスムーズさの完成度は桁外れに高い。

 それは本作の売りである「回避」のウィッチタイムと、それを行いながら「斬撃&銃撃」コンボを繋ぐダッヂオフセットに集約される。「斬撃(近接攻撃)」からボタンを押しっぱなしにすることで放たれる「銃撃」が追撃が繋がっており、コンボの流れを継続させる。そのままでは敵の攻撃に無防備で、そこを「回避」で避けるのだが、ここをタイミングに合わせて行うことでスローになる見返りがあり、、コンボを保持しながら回避行動を大技を叩きこむという回転が生まれる。さらには敵の攻撃に合わせてのブロック・カウンターの「防御」もアイテム装備で追加でき、遊びこむことでこの4大要素が高速で回転する攻防が展開出来るジャンルの究極を作り上げている。

 他にも「キャッスルヴァニア」「アルゴスの戦士」など鞭・ヨーヨー系の中距離系の武器による「引き寄せ・接近」アクションなどから、「鬼武者」「ニンジャガイデン」のような純粋な斬撃の刀などなど、各種のスラッシュアクションが持っていたアクションを搭載し、「ゴッドオブウォー」的な大技のト―チャーアタックの演出と派手なカットシーンと融合するクライマックスアクションによるボス戦、メガネ魔女で大技を放つことで服が脱げる「お姉チャンバラ」タムソフトばりのエロとバカのフック、にもかかわらず風俗ぽさを感じさせない全体的なデザインのモード感から、アンセムと言える戦闘BGMから「fly me to the moon」のアレンジをはじめ膨大な劇伴などなどのアートスタイルも含め、トータルで凄まじい。おおよそスラッシュアクションの10年が結集している。

▲スラッシュアクションから見通される日本のゲームプレイ画面の象徴的光景

 しかし「ベヨネッタ」はここまでの驚異的な出来でありながら、エポックであるかと言えばそう言い切れないのは否定できない。「ゴッドオブウォー」のようなカットシーンとゲームプレイの結合面も荒く、質の悪いQTEの悪例をなぞる形になってしまっていることからグラフィックスのいささか前時代めいている感覚などなど新味を失っている面は、海外周辺のFPS・TPSと比較されることで感じられた。

 、既にPS3・XBOX360期になり、ハードの進化による光と影のリアルタイムグラフィックス表示・物理演算・リアルな動体アニメーションの搭載による、極めて現実らしい光景をシミュレートする方向によって生まれる、ビデオゲーム世界への没入感の上昇というアドバンテージが海外から多く現れた。かつてスラッシュはPS2・XBOX機のハードが実現した快楽のスタイルだったものが、そのリアルさと比較し記号的で古びて見えるようになり始めた。

 その時代になり、ここは明確な理由を分かってはいないが、おそらくHD機のコストの問題で気がつけばPS2の時代にはあんなにも見受けられたスラッシュアクションは、据え置きではその数を落としていく。

 では日本の作品がそうした海外の傾向に適応するのかというとそうではなく、より日本の独自性であるかのようにスラッシュアクション的光景の頻度は増しているかに見える。いつの間にか前世代的な文法を今だ引きずることそれ自体がこの国の独特のクリエイティビティと称されるかのような言説になってきたように思う。例えば日本のFFのようなRPGはいつの間にか頭に「J」が付き「JRPG」と呼ばれるように象徴的なように。

 

 ある意味でスラッシュアクションの光景は、気が付けばかつての業務用から家庭用機、80年代から2000年代までの日本が積み上げた最大の日本らしい光景ではないか。高速で斬撃を放ち、コンボを叩きこみ、戦闘後にプレイ評価が現れるという記号的で快楽的な、あのリアルタイムでのゲームプレイ光景は、非リアルタイムでのターン性戦闘を捨てた「FF13」だとか「テイルズ」だとかRPGにも転用されていっているように見えるし、最新作「FF15」なんて様々な意味で日本的光景の塊だ。

 本シリーズでは言及しきれなかったけど2003年の「モンスターハンター」シリーズあたりはスラッシュはスラッシュつってもMMOのハック&スラッシュの文法と結びつき、携帯機で爆発的にヒットしたアクションであり、そのフォロワーはそのプラットホームで数多く見かけるようになる。

 現在のプラチナゲームスやグラスホッパーマニファクチュア、タムソフトなど独立系デベロッパーが、パブリッシャーとともに世界のマーケットに向けてのタイトルを生み出す際の最大のゲームメカニクスとしてスラッシュアクションは採用され続けているし、WiiUの「ワンダフル101」では任天堂のピクミンのメカニクスの上にプラチナのスラッシュ文法が混ざり合う形となっている。

 こう3D表現が常態となった2000年から現在までの10何年を振り返れば、意外に日本のゲームらしい光景とはFFに代表されるようなJRPGのムービー多用でも一本道でもなんでもないし、スクウェアエニックスは想像以上に何も作りだしてもいないし切り開いてもいない。全てはカプコンや光栄の生みだしたスラッシュと無双が日本のリアルタイム系統のゲームプレイ画面の光景の総体を生んだのではないか、と踏んでいる。

 
 スラッシュアクションとはこうして振り返ればアドベンチャーからかつてのベルトスクロールの文法、または対戦格闘ゲームのようなレスポンスやコンボなどの3Dリアルタイムで操作するジャンルの総体だ。それは業務用のような厳しいスコアやランクチャレンジはもちろん、かようにアドベンチャーともなるし、ハック&スラッシュに繋がりもする。誰もが見ていながら誰も真剣に語っているのが見られないくらい当たり前で、そしてゲームをゲームとして持たせるのに強力なゲームメカニクスであり、同時に分かりやすい(作りやすい?)リアルタイムでの攻防の絵として日本のゲームプレイの光景を席巻したのではないか?というのがこの仮説の歴史の、仮の結論だ。

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8件のコメント

  1.  はじめまして。このブログはスペックオプスの情報を集めている時に見つけて以来、いつも楽しく拝見させてもらっています。
     僕にはEAbase887さんが求めているような仮説の歴史にツッコミを入れるほどの知識は無いので、個人的なスラッシュアクションの未来に対する展望を垂れ流させていただきます。
     現時点でのスラッシュアクションの最高峰は、ベヨネッタ、ニンジャガイデンBLACK、ゴッドオブウォーシリーズあたりだと思っていて、スラッシュアクション単体の面白さという点でこれらを超える作品はもう出ないのではないか、と考えています。それらを手掛けた神谷英樹さんや板垣伴信さん自身が、スラッシュアクションと他ジャンルの旨味をミックスさせた作品の制作へと着手していることがその証明となるのではないでしょうか?
     スラッシュアクションとピクミン的なビジュアル、さらに大神の筆しらべをシステムに落とし込んだThe Wonderful 101は、国内最強のアクションゲームディベロッパーと国内最強のアクションゲームパブリッシャーが初めて手を組んだ作品でもあり、そこから何が生まれたのかが分かる明日が待ち遠しいです。
     ただThe Wonderful 101はアクションゲーム職人だからこそ成せる、力技によるジャンルミックスのような印象が強く、真にエポックメイキングに成り得るのは、発売自体危ぶまれてはいるものの、板垣伴信率いるヴァルハラゲームスタジオのDevil's Thirdなのではないでしょうか。元々僕はアクションゲームのシステムの最先端はTPS(3Dアクションに常に付きまとう視点の問題をシステムに落とし込んでおり、なおかつFPSと比べ銃撃以外のアクションへの転用もしやすい)だと思っており、TPSに本格的な近接戦闘を導入するというこの作品の思想は、意外にもグラスホッパーのKiller is Deadが垣間見せてくれた、スラッシュアクション×シューターという融合を、より高い次元で実現できるのではないか、というのがその理由です。(本来このあたりのジャンルミックスに最も長けていそうなのは三上真司さんなのですが・・・。)
     やはりスラッシュアクション単体の面白さは頭打ちだとしても、ハードスペックの向上によってジャンル間の境界がどんどん無くなりつつあるこれからのゲーム業界において、選択すべきシステムの一つとしてしっかり残っていってほしいというのが僕の想いです。prototypeの路線もまだまだ模索の余地はありますし、TPS×RPGの完成系をマスエフェクト2が見せてくれたように、スラッシュ×RPGというのももっと盛り上がってもいいはず(今のところ該当するのはドラゴンズドグマやダークサイダーズ2あたりでしょうか?)
     あとこれはゲーオタ兼アニオタとしての希望というか妄想なのですが、バットマンやウルヴァリンなどの海外良作アメコミゲーにもスラッシュアクションが選択されることは多いですが、もし日本でも、たとえば「魔女」つながりでまどか☆マギカのアクションゲームをベヨネッタのエンジンでプラチナゲームスがガチで作ったりしたら、「洋ゲーに比べて日本のキャラゲーときたら・・・」みたいな論調も無くなるのではないでしょうか?
     最後の最後で脇道に逸れましたが、駄文、長文失礼いたしました。今後の更新も楽しみにしております。

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  2. >はくさいさん
    うおー熱いコメントありがとうございます!
    ベヨとニンジャガとGOW。
    その現状のスラッシュアクション3作は確かに個々の頂点や方向が出てますね。
    ①「ベヨネッタ」⇒コンボと回避・防御各種の4大要素がシームレスになり、それぞれ成功させることによるレスポンスを与える
    (回避や防御をジャストで上手くいけばスローになって、各種コンボを成功させれば高い評価や資金を得られる)
    ②「ニンジャガイデン」⇒無駄な要素を極力削り、4大要素のレスポンスもシンプルにしながらひたすらアクションの攻防そのもののレベルデザインや手触りに絞る。
    ③「GOW」⇒映像表現の結合やプレイヤーの感覚に沿うようにデザインして没入や迫力を途切れさせない誘導を施したデザイン
    こう考えると神谷英樹作品は4大要素の快楽を増幅する形で進歩させており、
    ニンジャガイデンは対戦格闘出身らしく、あまりスローになったりとかの仕様は込めず
    根本の手触りやチャレンジの洗練に力入れてる。
    板垣氏と神谷氏が対立をゲームデザインで考えるとこのへんじゃないですかね?
    根本のゲームメカニクスやチャレンジの進歩面の一方、映像表現とのスムーズな結合による
    没入感の上昇を目指すのがアメリカあたりの意識であり、特に現世代のゲームデザインのテーマになってるものの方面の進歩に行ってるのではないか?と見えます。
    考えてみるとニンジャガイデン3無印の記録的なミスは
    日本におけるスラッシュアクションのクリエイションの限界値が起こしたこととかじゃねえだろうなとも思われ、
    僕は全シリーズ遊べているわけではないのでここは想像になるんですが、
    はくさいさんが挙げられている「ブラック」の時点でなるべくシンプルに作り上げるの限界点が作り上げられちゃったので、正直それから何か付けると蛇足になるのではないか。
    後のシリーズに重ねる際の新味を作る場合は
    主要の4大要素を拡大・混合するかの方向あたりの洗練にするか、
    物語や映像表現を進歩させるかになる。
    で、ゴッドオブウォー型というチームニンジャがほぼやったことがなく、
    恐ろしく不得意にしてる方面の新味を選んでしまった。
    2000年代スラッシュの構造の限界ゆえ起きたのかもしれねえなと思わされます。
    (それにしても「ベヨネッタ2」の成功もどのあたりに行くのでしょうか?
    GOWばりのカメラワークの固定化に伴う映像との結合で
    クライマックスアクションとゲームプレイのシームレスな実現で行くか、
    それともスラッシュ4大要素の洗練をより高めるフィーチャーがあるのか?など)
    テクモを出た板垣氏を擁するヴァルハラゲームスのデビルズサード、僕も期待してますが全貌が未だ分かんないすね。
    スラッシュ&シューターと思ってましたがインタビューを読むと
    「戦略を重要視」とあって、これまでの一本道にチャレンジを用意してプレイヤーがクリアしていく快楽ではなくて、ヒットマンシリーズ的にステージを各方面から自由に攻略する形?になるってことなのだろうか?と。
    対戦格闘とスラッシュの雄がまた根本から作り変えようとしているのは見物なのですが、自由度を提示されることで生まれる弱点はどうするのかなとも考えます。
    (俗にアクションジャンルにおいて「自由度の高いゲーム」とは
    おおよそレベルデザインからチャレンジをクリアする快楽が弱くなりがちと思いますし
    逆に一本道の強さってそういうことではないでしょうか。
    「FF13」はスラッシュアクションだったんだよ!)
    スラッシュ&RPGというのも、ここでいうRPGの持つメカニクス各要素を
    「蓄積・収集」として、仲間との協力、そしてストーリーの付属というのが付加されてくるというのは
    オンラインのハック&スラッシュ構造と繋がった
    「モンスターハンター」系統がそうなんじゃねえかな~と思っております
    (まあゲームメカニクスは本エントリで提示した定義とはずれるんですが・・・)

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  3.  Twisted Metalをやってみると、JaffeがいたGOW1とそれ以降ではちょっと違うな、と思う部分もあるんですよね。GOWの回転刃塔や、TM(PS3)のラストをみても、画面の動きvsプレイヤーの脳と指で、高速キャッチボールさせるのが好きだと思うんです。
     それはさておき、スラッシュアクションはゲームメカニクスと進行デザインから、これからキツいだろうなと感じております。
     まずメカニクスですが、ゲーム性能が上がって3Dアクションになっても、Y軸を意識した行動はほぼジャンプで止まってると思います。2Dマリオでクリボーを踏み潰すのと変わらないんですね。最近だとGravity DazeやDishonoredが上手にY軸を導入してましたが、サンドボックス化することが解決法というわけでもない。主人公の能力を世界観や科学物理的に設定できてないと、動作に説得力が無くなってしまう。
     次世代機では(マップを広くすればおもしろくなると盲信する)サンドボックスが増えるかなとは思いますが、プロダクションデザインをまずしっかりして欲しいかと。
     進行デザインはこれも2Dマリオを引き合いに出しますが、移動、戦闘そして移動の流れは、1-1をクリアしたら1-2に行ってくださいというのとどこが違うのかと。それと行く先々で地面から敵が湧いてくる画もこれから嫌われるかな。
     このへんはUncharted 2が変えちゃったと思う部分で、主人公が常に武器を持っているのはおかしい、ステージがコロコロ変わるのはなぜだ、暑さ寒さに無頓着なのはおかしい、もちろんストーリーが最重視されてしまう。
     処方箋として挙げたい映画はやっぱり『ダイ・ハード』。ステージはビルだけで、旅行気分で風景を変えたりしない。敵はたった30人で、無限に湧いたりしない。クローズドサークルを存分に活かした縦横アクション。もちろん敵の攻撃で主人公はボロボロになる。
     もうひとつは今年の『ゼロ・ダーク・サーティ』。2時間30分の長編ですが、アクションは最後の30分だけ、ステージはただの家、撃った銃弾は数える程度。しかし2時間にわたってなぜ敵を倒すのか、敵はどこに居るのかを丹念に描くため、ポップコーン食べながらマイケル・ベイに付き合うよりはるかに満足できる。
     日本のコミュニティをみると、やれ銃撃だの、イケメンが剣振り回すだの語っている気がしますが、海外では「敵を倒す行為が必要か」の議論になっちゃってるんですね。私はNinja Gaidenが大好きなんでこれからも遊ぶだろうと思いつつ、これからのアクションシーンをこのエントリーからちと離れた駄文で感想を。

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  4. >EAbase887さん
    なるほど~。ベヨネッタとニンジャガイデンの方向性の違いに関しては自分では言葉で言い表すことが出来ずにヤキモキしていたんですが、コメントを見てすっきりしました。
    「戦略を重要視」と聞いて僕がパッと思い浮かんだのはバイオハザード4の特に序盤ステージですね。走り回りながら戦うのか、家の中に籠城するのか、それとも屋根に上って高い位置から敵を狙い打つのかといった無数の選択肢があり、あのステージに関して言えば自由度ゆえの欠点なんかも感じられなかった。(そういえば地形やオブジェクトを生かした戦闘、というのはシューターやステルスアクションが得意とし、スラッシュアクションが苦手とする部分ですね。)デビルズサードに関しては本当に妄想することしかできない現状ですが、また日本発で世界中のゲームシーンに影響を与えるようなゲームであればこんなに嬉しいことはないですね。

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  5. >マヤさん
    確かに縦軸を意識した立体的な空間全体でのアクションが少ないという不満はあり、
    構造上、究極的には鬼武者とかキラーイズデッドとかのように
    ジャンプ無しでもそんなに問題なかったりします。
    ベヨネッタなどは壁張り付きなどで新味を出そうとしていましたが
    ゲームメカニクス上アンチャやトゥームのような
    ジャンプや壁掴み、フックショット使ってのマップ踏破に
    プライオリティを置きようがないから?と思います。
    アンチャ2がプロダクションデザインを変えたって点、
    実は未プレイなのであまり深くは言えないのですが、
    それを代表としたタイプの近年の海外アクションで驚くのは
    かなりのレベルでリアルな風景の中でゲーム的なルールやメカニクスの都合が
    見えなくしてあることです。
    たとえば昔は「マップの構成上進めない」のを示すために
    柵一個置いとくとかで誤魔化すとか待てよ飛び越えろよ(笑)と突っ込んでたものですが、
    そういう違和感を最小限にデザインすることでリアリティ(没入感)を持たせながら
    マップ攻略や戦闘のチャレンジを提示している。
    双方が矛盾するのが想像される中この拮抗は凄まじい。
    リアリズムにプライオリティの無いスラッシュアクションは
    物凄くゲームメカニクスやルールの骨格が丸見えでして、
    そこがまさに本エントリ裏テーマの日本のゲームプレイの光景の象徴的では?いう話なんですが、
    逆を取れば骨格見えてる方が俗に言うゲームらしいゲームの攻防となってるともいえ、
    オレはそれもまた日本的でいいかな・・・とは思ってるのですが、
    もうビデオゲームの前線で起こってることと比較して遅れてるように見えてしまうのも
    否定できないですね。
    それにしても「ゼロ・ダーク・サーティ」ゲーム化って良さそうすね!
    前半ずっとADV的に敵をリサーチしていき、強弱をつけるように後半死闘の連続!
    という構成のゲーム欲しいすね。
    >はくさいさん
    バイオ4は梯子外したり、ドアにタンス置いてバリケードにと
    ゾンビ映画経験がそのまま実現出来る様は凄まじいデザインでしたね。
    他にもアクション映画がやれてることをゲームの戦略上実現できたり
    あの時点ではハリウッドブロックバスター構成を日本が上手く作ってたのか・・・
    デビルズサードはやっぱTPS基調で行くんすかね?
    チームニンジャの核のメンバーで構成されてヴァルハラは
    過去に作ったことのないだろうゲームメカニクスとデザインと
    制作の面で格闘している最中と想像しています。

    いいね

  6. >それはゲームプレイとカットシーンをシームレスに繋ぐためではないか?
    god of warのカメラワークについてはジャフィー自身から詳細に語られています。
    http://wired.jp/2006/03/08/%E7%A7%80%E4%BD%9C%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%8Egod-of-war%E3%80%8F%E3%81%AE%E4%BD%9C%E8%80%85%E3%81%AB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E4%B8%8A/
    カメラ操作で指を「浮かす」事なく、左スティックで移動、右スティックで回避と言う操作システム、固定カメラである最大の理由はカットシーンを意識したものではなく、プレー中の没入感を高める為でしょう。
    それこそ仰られている通り「ゲームプレイ画面が既にカットシーンの一つ」と言う様に。
    killer is deadについては攻守の駆け引きが良く出来ていましたが、カメラ操作が敵になり没入感を削ぐ事が多かったと思います。
    バイオ4は基本的にカメラを操作させないタイプでしたが最高でしたし、バイオ4リスペクトで全く同じ操作体系、カメラ操作は自由だったdead spaceですが素晴らしい内容でした。
    スラッシュにおいてカメラアングルは特出して固定でも自由操作でも難しい問題ですね。

    いいね

  7. >カーダルさん
    おおインタビューインタビュー情報ありがとうございます。見逃しておりました。
    ゲームプレイとストーリーの合致の実現に関して
    腐心しているというエピソードが興味深いですね。
    そうですね、やっぱゲーム世界との没入感ってのが
    近年の海外作品のポイントで、特にゲームメカニクスの骨格が見えやすい
    スラッシュアクションの界隈でもなるべくそれを行ってるのが見えることが多いです。
    スラッシュアクションはともかくハードの能力向上にリアル化による
    メカニクス&デザインの変貌の中で、
    ある意味ではアーケードから家庭用までの系譜を考えるに
    そのレスポンスや攻防など最も日本のゲームらしいゲームシステムではあるんですが、
    海外のFPS・TPSが構造上、ゲームメカニクスの記号性を保ったまま
    リアル化できるのと比較して、没入感までトータルで形作るのは難しそうだなとよく思います。
    そもそもの現実の「銃を撃つ」という行為自体が
    「引き金を引く入力で即、目標を破壊するという出力」なので
    FPS・TPSがリアルを加算していけるのは
    そういうモチーフの構造が関係あるのかもしれません。
    剣や鞭を振るという動作のリアルモーションでの闘いは
    「アサシンクリード」シリーズが行っていますが、
    あれはプレイヤーが入力している感覚と出力との乖離が
    やっぱ感じられてもどかしかったりしますし・・・
    (なので即、入出力が行われるが暗殺ってとこに絞られてるんだと思いますが)

    いいね

  8. ベヨネッタはインタラクティブ性と派手な演出を融合させる方向で進化してますね
    1は魔力ゲージが溜まるとトーチャーアタックというQTEみたいな技に使うしかなかったんですが
    2では一定時間、普通の攻撃が派手な技にできるようになってました
    スケールバウンドは今まで作ったことないゲームになるということですが、どういう新たな試みをするのか楽しみです
    はくさいさんが言うようなRPGとの融合になるかもしれませんね

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