インタラクティブ・アニメーション アニメーション作家によるビデオゲーム

Waytogo

 日本ではアニメとゲーム≒クールジャパンだオタクカルチャーだって一括りになりがちだけど、突き詰めたところではその表現の幅を広げるなかで案外関係するものかもしれない。たとえばアート・インディペンデントアニメーション界隈の一部ではアニメをただ観賞させるものというだけではなく、観客が参加し干渉するインタラクティブな方法で作られた作品も現れている。それはアートアニメーションの本場のサイトで公開されていると言うだけではなく、iosやsteamでも普通に販売されている。

  ということでアニメ嫌がらせ書き殴りの「17.5歳のセックスか戦争を知ったガキのモード」 との連結ねた企画・ここの所見かけるビデオゲーム界隈とアニメーションの、インタラクティブを通した関係について。

 なお、本エントリはリンク先にweb上で起動する作品が多く、今回はPCでGoogle chromeを利用して読み散らかしていただけるとスムーズに各作品のリンク先に行けます。

アートアニメーション作家のビデオゲーム

Mtn

 去年ちょっとした話題となった作品に山を見つめるゲーム「Mountain」がリリースされたことは記憶に新しいかと思うが、あの作品を制作したのは実はアニメーション作家・デヴィット・オライリーによるものだ。オライリーは個人での3DCGアニメーションの制作を主としており、特にデジタルの手触りや歪さに自覚的で通常の映像体験から一線を画す作家だ。詳しくは「ガキのモードのほうで取り上げたので読んでもらえれば有難い

 オライリーはもともとが3DCGのデジタルを基盤としているため、映像の文脈よりもむしろゲームの方ではスムーズに馴染む印象がある。なのでオライリーのケースは比較的アニメとゲームを越境することで生まれる、ジャンルごとに可能であろう表現の差についてわかりやすいかもしれない。

 本業アニメーションと「Mountain」との差は徹底している。そうインタラクティブの差、そして映像と比較しての時間感覚の差だ。最初に何らかの状態をプレイヤーに書かせ、それが心理状態の反映という形で現れる山というコンセプトだ。宇宙空間の中に漂い、一律の時間そして物語から解き放たれた作品を構築している。そこに一定の時間の中で進行するアニメと、インタラクティブの一点によって一切の時間や物語を排しても成立するゲームの越境の最たるものがある。

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 最近でもアートアニメーションとビデオゲームのちょっとした越境が一部で話題になってる。「plug&play」というこちらもまたiosやsteamなどでリリースされている作品がそうだ。

 Mchael Frieによる線画の短編アニメーションをもとに、ゲームデザイナーであるMario von Rickenbachがインタラクティブに仕上げた一品。もともとがコンセントプラグを刺す、刺し合うってのがそのまんまセクシャルなネタなんだけど、コンセントの刺す刺さないをそのままインタラクションにしてしまったことで、奇怪な作品に仕上がっている。セックスとコミュニケーションが根底にある故なのか途中バイオウェアRPGいやいやギャルゲーみたいに会話の選択肢もあるあたりも可笑しい。

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こちらはオライリーと違って線画アニメーションで、題材にインタラクションしやすいフックがあることからアートアニメーションという枠を超えてビデオゲーム界隈にまでリーチした一つとして意味深いものがあると思う。

アートアニメーションの殿堂による、「インタラクティブ」の試み

 どこからどこまでをカテゴライズしておくべきか?はともかくとして、まずは基本ビデオゲームのプラットフォームにてリリースされているものをアートアニメーション側のビデオゲームの実験としてみたけど、アートアニメーションサイドもひとつの進歩として観客とインタラクティブさせることで完結させる類のものも出てきている。

 カナダにNFB(The National Film Board of Canada)と呼ばれる世界最大のアニメーションや映像を教育・販売を行う機関がある。詳しくはまたまた「ガキのモード」を観てもらえるとうれしいとこだが、そこではアニメーションもしくは映像の一つの進歩としてインタラクティブというジャンルを打ち立てWeb上にて公開している。

 インタラクティブ企画は俳句ネタあったりとどれも面白いんだが、その中でも印象深く、かつビデオゲームファンサイドにも伝わりやすいだろう作品はVincent Morissetによる作品だ。

(※ 以下の作品のリンク先、Google chromeで立ち上げることを推奨)

 カナダの著名なインディーバンド・アーケード・ファイアのウェブカメラを利用したインタラクティブなPVなどの仕事もおこなっているほかに、NFBの公式サイトで公開されているインタラクティブアニメーションの一つに「BLA BLA」がある 抽象画のようなシーンからスタートし、ちびまる子ちゃんの永沢君みたいなキャラが喜怒哀楽をグラフィックで表現したりと不思議なインタラクティブアニメートが6つ詰め込まれている。

Bla

 特に最近のゲームシーンとアートアニメーションの手法というのが混ざり合っていると感じられるのが「way to go」。Googleマップを作成するのに使われる360°カメラを使用して撮影された森の中を、ラフ画の謎の人が疾走する。その隣を実写のやっぱ謎の人が疾走していくというキワモノなんだが、走る動きでかき鳴らされる音楽、モノクロとビビットな色遣いを使い分けるシーン、そして音響が絡みあい、走り切った後に独特の余韻を残す。

Waytogo_2

 

 これはまるでスマホアプリの一つのジャンルたるラン系アクションのアートアニメサイドの解釈の一つみたいに見える。しかも意外に「bit Runner」などがデザインしてる”走ったり飛んだりのアクションがBGMのリズムに呼応するような、プレイヤーがキャラと同時に音楽も鳴らしている”みたいなとこも(ちょっと違うけど)押さえてるっちゃあ押さえてる。

 現在のアニメーション表現もビデオゲーム表現のいわゆるアートアプローチの一環として、今では誰でも何らかのデバイスを持っているゆえの”インタラクティブ”という点を含めることで新たな美や面白味を生むことが、ひっそりと各所で行われているのではないだろうか?
 

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